物忘れ・認知症専門外来の流れ

1.予約
まずは、お電話でご予約下さい。
ここ数日で調子がおかしくなってきた、などの場合は、脳梗塞や硬膜下血種のことがあり、出来るだけ早く対応する必要があります。「予約を待てない」という状況の場合は、一般病院(精神的な症状の場合は精神科病院)で、まずは診察してもらってください。予約の段階で、そういう対応が必要と考えられる場合は、そのようにアドバイスさせていただきます。
認知機能の検査は、体調が良く落ち着いている時に行うことで、本当の状況を把握することができます。
誰でも、頭やお腹が痛いとき、お熱がある時など、頭を使う検査なんてしたくないですよね。

2.問診
ご本人・ご家族の気になっていることやご希望を伺います。今飲んでいる薬が物忘れに関係していることもあります。
お薬を飲んでいる方は、できるだけかかりつけの先生から紹介状をもらって来てください。
紹介状があると、治療を行う場合もかかりつけの先生と連携しやすくなります。また、認知症の治療薬が、体の状態で使いにくいこともあります。

3.診察と検査(血液検査・心電図・画像検査・心理検査)
内科・脳神経内科として、一般的な診察と神経学的診察を行います。
認知機能の状況を、専門の臨床心理士によって検査させていただきます。
物忘れに関連した異常がないか、血液検査も行います。
安全に治療できるか評価するため、心電図検査も行います。
脳の画像検査が必要なので、同じクリニックモール内で頭部MRIを行います。
ペースメーカーなどがありMRIを受けられない場合は、頭部CT検査を連携病院にお願いします。
ご予約の段階で、MRI検査も当院から予約しておくと、スムーズに検査が進みます。

4.診断・治療
診察・検査の結果、治療の必要がある場合は、治療に進みます。
この時、病名をどのように伝えてほしいか、あらかじめご本人・ご家族にご希望を伺います。
今のところ、あまり心配がない、という場合は、必要に応じて半年から1年ごとの経過観察検査をお勧めしています。

認知症という言葉を使ってほしくない、といわれるご家族はとても多く、出来る限りご希望に沿うように対応しております。
でも、最初はそのようにいわれていても、色々困ることが多く、結局本人にちゃんと認知症と説明してください、といわれるようになる場合も多いです。
まだまだ軽い、と思っているうちに、早めにちゃんと検査を受けて病状を評価し、必要があれば適切な治療を行うことで、出来るだけ良い経過にしていくことが大事です。放っておくとどんどん進むかもしれません。できるだけ進まないように、出来る治療は積極的に検討したいと思います。心配なことがあれば、どうぞお気軽にご相談下さい。